2006年1月『グランドホテル』

2006年1月、ブロードウェイミュージカル『グランドホテル』に出演、ホテルのフロント・エリックを演じました。
映画や前作(宝塚版、トミー・チューン版)を意識せず、真っ白な状態でお稽古に入るように言われたそうですが、演出のグレンさんは実はミュージカル系ではなく芝居系の演出家だそうで、作品についてのワークショップ的な時間も多く取られており、役の作り方がミュージカルメソッドに慣れたかたがたには少々難しかったようです。
特に「シンプルに、とにかくシンプルに」と言われ続けたというトンハさん。
どの出演者のかたにも戸惑いがあったようですが、『グランドホテル』の特設blogで、役を作り上げていくのにグレンとの方法の相違があったけど、じっくり話す機会を持てて、役に辿りつくための道が違っただけだとわかったとコメントされていました。
その甲斐あって、トンハさんの演じたエリックは開演当初から話題になりました。
歌唱力の高さだけではなく、そこに込められたエリックの喜び、希望、未来、優しさ、力強さ・・・といった心の内側からの輝きが、観客のハートをとらえ、開幕直後から高い評価を受けています。
グレンの演出によって引き出された「心を演じる」力、そしてトンハさんがそれを自らのものにするために積み重ねた試行錯誤の努力が大きく花開いた作品だったといえるでしょう。
エリックの出番は決して多くありませんが、この作品をやり遂げたことは、今後俳優として活動していく上で大きな財産になるに違いありません。
また、この作品では特に、昨年の『歩兵の本領』で問題となった言葉の分野での、修練の成果が窺えました。
客席にいるときに、母音の発音について「劇団四季出身者っぽい」という声が聞かれたのですが(鋭い!)、確かに母音が若干日本語的でない部分があったことは否定できないように思います。
しかし、不自然だとは感じませんでしたし、エリックの魅力を翳らせることはありませんでした。
1年を経て、一つの壁を乗り越えたトンハさんに、拍手を贈りたいと思います。

公演詳細

日 程 2006年1月6日(金)〜24日(火)
会 場 東京国際フォーラムホールC
発売日 10/2(日)
出演 前田美波里、岡幸二郎、大澄賢也、紫吹淳、諏訪マリー、パク・トンハ、藤木孝、岡田眞澄、田中健、小堺一機 他
演出 Glen Walford(グレン・ウォルフォード)
席種 / 料金 S¥12,000 A¥8,500 B¥7,000 プレミア(P)¥13,500(パンフレット・1ドリンク付)
税込・全席指定 ※割引日設定あり
お問合せ テレドーム 0180-993-545

公演日 開演
時間
割引 男爵 特記
1/6(金) 19:00 大澄
1/7(土) 17:30 大澄
1/8(日) 13:30 大澄
  17:30 大澄
1/9(月・祝) 13:30 大澄
1/10(火) 休演日
1/11(水) 19:00 大澄 追加公演
1/12(木) 14:00 大澄
  19:00 大澄
1/13(金) 14:00 大澄
  19:00 大澄
1/14(土) 17:30 大澄
1/15(日) 13:30 大澄
1/16(月) 19:00
1/17(火) 休演日
1/18(水) 14:00
  19:00
1/19(木) 14:00
  19:00
1/20(金) 19:00
1/21(土) 13:30
  17:30
1/22(日) 13:00
  17:30
1/23(月) 19:00 追加公演
1/24(火) 14:00